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写真が語る第一次世界大戦

サイモン・アダムズ 著/猪口邦子 日本語版監修
写真が語る第一次世界大戦
  定価(本体2,500円+税)
判型: A4変型判
ページ数: 64頁
ISBN: 978-4-7515-2316-2
NDC: 209
初版: 2005年4月
対象: 小学校高学年〜中学生
品切れ
塹壕の中の兵士はどのようにして清潔を保ったのか? 「祖国は君を必要としている」と言ったのは誰か? 恐るべき近代戦争を写真で伝えるガイドブック。


「知」のビジュアル百科

表紙
戦った兵の数6,500万人以上、
その半数以上が戦死または負傷したという
第一次世界大戦とは、どんな戦争だったのか?
開戦から終結までの5年にわたる日々を
臨場感あふれる写真でたどる。
ひとめで!
当時のヨーロッパ勢力分布図
お国柄があらわれたさまざまな軍服
英軍兵士の基本装備
1916年7月、ソンムの戦いのようす
ぬかるみ地獄、パシャンテールの戦い
わかる
開戦のきっかけとなる銃弾を放った人物とは?
ドイツ軍がりっぱな塹壕をつくったのはなぜか?
陸、海、空、それぞれの戦い方
その数50万羽以上!伝書バトの活用法
その知られざる世界
恐怖と退屈が背中あわせ…塹壕での生活
645kmにもわたる塹壕網
1914年のクリスマス休戦
ドイツの「見えないインク」
毒ガスで縮んだ手袋

第一次世界大戦は最初の総力戦といわれる。鉄道が普及して兵士と物資の後方からの大量補給が可能になると前線の兵士のみでなく、国民全体が戦争システムへと動員され、まさに総力を挙げて戦う戦争形態が出現した。動員の規模と技術革新のテンポが相まって、破壊の規模も範囲も拡大した。第一次世界大戦以来、非武装市民の戦争死が兵士の犠牲を大幅に上回るようにもなり、戦争は社会の深部にまで混乱と破壊をもたらすことになる。20世紀には、第一次大戦、第二次大戦、東西冷戦と、広く世界を巻き込む大国間武力対立が相次ぎ、世界はかつてない破壊の悲劇を経験することになる。第一次大戦はそのような戦争の系譜の最初のものであり、本書は起源に立ち返って20世紀の戦争の悲惨を読者に物語る。知ることは超えることへの一歩であろう。21世紀の世界が20世紀の悲劇を繰り返さないよう、知識を平和への糧として活かしていかなければならないが、戦争が国民全般を総動員したのであれば、それを超えるための知識の集積も市民的規模でなされる必要がある。本書の随所にみられる読みやすく、理解しやすいための工夫はまさにそのためである。
猪口邦子(上智大学法学部教授)

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