「イーザウ風ヨーロッパ・ファンタジーに喝采」
ラルフ・イーザウはドイツのファンタジー作家の代表格だ。色とりどりの舞台、空想の生きもの、息をのむ冒険の数々。そこに哲学的な視点を加え、歴史や哲学が見つけだした豊かな発掘品を次々とくみ上げていく。イーザウはまさにヨーロッパのファンタジーが進むべき道を示している。イーザウのすごい点はまた、ほとんどの作品がハードカバーで、しかも三部作で出ていることだ。常にすばらしい装丁の本を出している出版社にも賛辞を贈りたい。
2006.9 ドイツSFクラブ
「古典となる可能性あり」
『ミラート年代記』は双子の主人公が仲間とともに繰り広げる怒濤の戦いが読みどころだ。もちろん最後にはハッピーエンドが待っている。けれども全員が満足するような紺碧の青空が広がるわけではない。なぜなら良きことのために戦う戦士たちは大きな犠牲も払わなければならないからだ。勝利したものたちにも小さな影が残る。けれどもこれがまた登場人物たちに人間味をあたえ、私たちは彼らの運命に心を寄せることになるのだ。『ミラート年代記』は真の古典となる大いなる可能性を秘めた作品といえるだろう。
2006.10.11 Rhein Zeitung ライン新聞
「読みふけるのに絶対おすすめ!」
『ミラート年代記』第一巻を読んだときはこんなものかなと思ったが、二巻目から完全にパワーアップした。物語の展開は想像を絶するほどエキサイティングだ。登場人物たちは個性豊かで、前からよく知っている友だちのような気がしてくる。敵は陰険で汚い。戦いの場面はドキドキするし、冒険の結末がどうなるかまったくわからない。それに物語全体がとてもハートフルだ。愛情や悲しみや痛みがいっぱいつまっている。実際に物語の結末では、まさかと思えるようなことが起こる。でも読み終わってみると、なるべくしてそうなったと思えてくる。
(中略)
『ミラート年代記』をまだ読んでいない人には絶対に読むべしと言いたい。少なくともツボにはまって読みふけることうけあい。本を落としてはっと時計を見たら夜中の四時すぎだったなんてことになるかも。
2006.4.12 LizzyNet リッツィーネット(HP)
「やみつき要注意!」
ラルフ・イーザウは『ネシャン・サーガ』三部作(注、発行部数五十万部を越え、日本語、韓国語、タイ語などに翻訳されている)で知られている作家だ。他にも文学賞を受賞した『盗まれた記憶の博物館』や『影絵のネット』などがある。そして今再びイーザウファンが待ちに待った三部作からなるファンタジー大作が登場した。題して『ミラート年代記』。
(中略)
『ミラート年代記』は間違いなく刺激的だ。シンパシーを感じる登場人物、風変わりなキャラクターたち、そしてさまざまな生きる知恵。やみつきになること要注意。
2005.8.7 Badische Neueste Nachrichten バーディッシェ・ノイエステ・ナーハリヒテン
「老いも若きも」
老いも若きも読むには最高。メルヘンや伝説の古い伝統にざんしんな命を吹きこめる作家といえばラルフ・イーザウをおいて他にいない。『ミラート年代記』は十二歳から上のすべての子どもにお勧めの作品だ。もちろん大人のファンタジーファンも楽しめるだろう。
2005.12 スイス・トゥルガウ県国民学校・幼稚園局推薦 |